仕事市場と睡眠時間

仕事市場と睡眠時間について、総務省が発表した「社会生活基本調査」によると、1日の平均睡眠時間は過去20年間で最低を記録しています。

日本人の仕事に振り向ける時間は増加の一途を辿っています。このことは、長時間働き、短時間しか眠らう現状が浮き彫りになっているといえます。

労働者の1日の平均仕事時間は6時間9分で、5年前より10分増加しています。労働時間が延びた要因について企業に理由を聞いたところ、しなければならない作業をするためには定められた時間内では終わらないため、というものが50%でした。

景気悪化による人員削減のため、人手不足が長時間労働の要因になっているという回答も2割あります。

企業の合理化による人員整理や、新規採用を減少させたことで、仕事に長時間かけることが常態化している会社もあります。

慢性的な人手不足によって睡眠時間を削っても働き続けている人が存在する一方で、仕事につけずに長い間求職中という人が多いことも事実なのです。

働き方の選択肢を増やす事で、長時間労働を解消しようと、厚生労働省による多様就業型ワークシェアリングという取り組みが推進されています。

ワークシェアリングのデメリットは、対外的な仕事や専門的な仕事を分け合うことが困難なことや、企業に負担が増えることといえます。

仕事市場は数多くの問題を内包していると見なすことができます。睡眠時間が少なく、長時間の労働を強いられている人たちの労働時間を、働き口がみつからない人たちと分かち合うことが出来れば、日本の仕事市場はもっと活性化するのではないでしょうか。